合成ゴムの歴史〜人類はゴムなしではいられなくなった

ラテックス

初めの方にも書きましたが、ラテックスの有効な利用方法がないまま300年以上見向きもされなかったのですが、一旦、利用法が見つかると、非常に重宝な物質だったのです。

しかも、植物を由来とする天然資源であるため、非常に安全な物質です。アイデアはどんどん広がり食品から機械まで、様々な分野で活躍を始めました。

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また、ゴムの独特の特徴はこれに代わる他の素材が見つからないため、いったんこの利便性を知ると「貴重な資源の確保」が国策となってしまいました。

見つかったのは南米ジャングル地帯ですが、似た気候環境として赤道付近東南アジアが有効地でしたから、
この地方へ移植され、大量栽培が始まりました。現在では、ゴム原料の植物は東南アジア固有種のごとく茂っています。
「ゴム原産地はマレーシア」の状態です。

ラテックスを効率よく取り出せる植物は温帯以北にはありません。
これは、日本国内では入手できないのですが、ヨーロッパ、アメリカ合衆国においても同様でした。
英国、スペイン領の植民地は豊富に栽培可能でした。特にマレーシアのゴムはイギリスの独占状態でした。
この期間は長く続き、イギリスが世界のほとんどのシェアを占めました。

熱帯地域に植民地を持たないドイツは必死で合成ゴムの開発をすすめ、独自技術により、実用的な合成ゴムの開発に成功しました。
現在の合成ゴムの基礎研究はほとんどドイツによるものです。

第二次世界大戦で、日本はマレーシアを占領し、ゴムのアメリカへのルートは日本軍が絶ってしまいました。
アメリカ合衆国は、この影響で、合成ゴムの開発研究を強いられた状態となりました。

合成ゴムは1900年頃に発明されていますが、天然ゴムに変わり得るものではありませんでした。
現在の合成ゴムは持たざる者の知恵の結集です。

ゴムの大量消費はモータリゼーションによるタイヤによるものです。現在では、乗用車のタイヤは合成ゴムによるものがほとんどです。

ゴムトレーニングしかし、ゴムのみの耐久性では、天然ゴムを上回る合成ゴムはまだありません。
耐久力を理由に、トラックなどの大型車両用タイヤは天然ゴムが中心的です。タイヤが飛躍的に耐久力を得たのは、
鋼鉄スチールワイヤーを利用できるようになってからです。「鉄」はゴムとの親和性が悪く、
タイヤ構造物としてゴムと一緒に使用できませんでした。このスチールワイヤーに銅メッキを施すことにより、克服されました。

 

日本のブリジストンタイヤは世界最大シェアです。創業者は石橋氏で、ストーンブリッジのゴロが悪いので逆にしたそうです。