「ガムってゴムなの?」という疑問にこたえる。

ゴムの木

ゴムはある種の物質には弱いので万能ではありませんが、薬品容器や蓋にも利用場面が多くあります。

ゴムの木

ゴムは植物から得る樹脂で、採取したままでは液体です。
自然乾燥で硬化しますが、弾性はあるものの、復元力は弱く、強力に伸び縮できません。伸びたままだし、劣化が速く黒くなっていまいます。

植物にとっては、自身が傷ついた部分の修復の役目があり、硬化後、木に同化します。
この液体の特徴を古くから利用したものには、
「接着剤」、「ロープ(蔓)結び目の固定、矢じりの補強程度でした。

「ゴムの木」がありますが、ゴムを採取するための樹木ではありません。
ルーツは南米、アマゾン・ジャングルの植物の樹液です。温帯以北の植物からゴムとして有効な樹液を採取することはできません。

ゴムとなる液体はどれもみな牛乳の様に白く、手等に付くと、しつこくこびりついて困ってしまうあの液体です。
私たちが比較的目につきやすい樹木でゴムが採れるのは、観葉植物の「ベンジャミン」や、「ガジュマルの盆栽」などかな。
剪定すると、白い汁がでてきます。

あれがゴムの原液です。硫黄を混ぜて加熱すると「ゴム」ができます。

この白い汁(原液)をラテックスと呼びます。物質的には、「エマルジョン」と言う状態です。
チューブ入り水彩絵の具やマヨネーズの状態です。覚える必要はありませんが、
通常、混じり合わない性質の液体をエマルジョンの状態にすることを「乳化させる」といい、この状態がエマルジョンで、
乳化させるために使用した物質を「乳化剤」、「界面活性剤」、「ミセル」と言ってます。

ラテックスは、初めから「エマルジョン」の状態で、当時の化学者は「不思議な液体」と称していました。
何かに応用できそうなのにいいのが思い付かなかったのです。

ラテックスが最初に実用品として使用されたのは、「消しゴム」でした。靴の底、タイヤなどはずっと先のことです。

よく、ゴムのことを「ラバー」と呼んでいる人がいますが、誤りです。「滑り止め」です。

ゴムのスペルは「gom」です。「サポジラ」の木からとるラテックスを「チクル」と呼び、チューインガムの原料です。
このゴムを「gum」としています。サポジラの木からゴム(ガム)が採れるので、
「チクルの木」、「ガムの木」と呼んで親しまれています。このラテックス自体には甘味はほとんどありませんが、
この木の果実の種は非常に甘く美味しいので、この果汁とラテックスを混ぜ合わせ、(一緒に噛んで)チューインガムとされていました。